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インドでやっちまいました。Part.2

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前回、まさかの電車乗り間違えにより、8時間の道のりを22時間かけて深夜の大慌て大移動をやらかしたばかりですが、またしてもやってしまいました、、、

しかも今回は前回みたいに笑えないほどのやっちまい具合でした、、、。

 

 

そう、、、思い返せばあの日、僕はクタクタでした、、、。

プシュカルから夜行バスで11時間。デリーに到着した僕らは炎天下の中丸1日デリーを観光。

そのままその晩の夜行列車に乗ってさらに12時間、、、。

アホのように毎日40℃を越える気温は、電車の中をサウナに変え、窓から入る風も、一生懸命に働く扇風機の風も気休めにもなりやせん。

汗だくになりながら、貴重品を入れてカギをかけたサブバックを枕に、なんとか寝付けたと思いきや、北に向かう列車の車内は夜中になると一気に寒くなり、ブルブルと震えながら寝る始末でございやした。

今考えれば、よく体調を壊さなかったと自分を褒めてやりたいくらいです。

 

朝、インドの北に位置する街「アムリトサル」に到着。

寝ぼけたまま慌てて電車を降り、リキシャを捕まえて街の中心の宿に着いてホット一息。

さてと。シャワーでも浴びるかと腰に手を回すと、、、。

 

「あれ、、、マネーベルトが無い、、、。」

 

マネーベルト(以下:マネベ)とはパスポートやクレジットカードなんかの貴重品を入れて、腰に巻いて服の下に隠しておく薄っぺらいポシェットで、僕らも例のごとくパスポートやカード類の貴重品を入れて、旅の間は肌身離さず身につけていました。

そういえば電車から降りる時、カギの閉まるバックパックに入れておいた2人のマネベを取り出して、一つはユミコに渡したけど…

 

俺「ねぇ、俺のマネベ持ってる…?」

ユ「は?持ってないよ?、、、え?無いの?」

 

スゥ〜っと全身から血の気が引いていく、、、

ユミコの表情からもみるみる血の気が引いていく、、、。

 

荷物をひっくり返して探すもそこにマネベちゃんは無い。

 

「、、、やっちまったかも、、、。」

 

考えられるのはやはり電車の中だ。

ついさっき来たばかりの道を、今度はエンジン付きのリキシャで戻る。

放心状態でひたすらリキシャのおっちゃんの後頭部を見つめる俺と、怒りと不安で一杯の表情をしたユミコを乗せ、快調に飛ばすリキシャ。

 

ユ「なんでまた同じことやらかすの、、、信じられない、、、。」

 

そう、あまり人には話してませんが、このマネベ紛失騒動、実は今回が初めてじゃないんです、、、。

前回はネパールでエベレストトレッキングの最中、ヒマラヤ山脈のど真ん中でやらかしました。

安全の為に枕の下に置いて寝たマネベをそのまま忘れ、そこから5時間も歩いた先で気付くというエベレスト級のアホ具合。

マネベを忘れてきたロッジのお母さんが、僕らが通るルートの先にあるロッジのおじちゃんに連絡してくれていて、そのおっちゃんに呼び止められて気付き、その後ロッジのお母さんは村の信用できる人(大工さん)にお願いして、その大工さんはなんと僕らのところまで歩いて届けに来てくれました(涙)

トレッキング中の生活費ががっつり入ったマネベの中身ももちろん無事。

僕らが5時間かけてきた道を、2時間でひょひょいとやってきて、お茶を一杯飲んでまた同じ道を帰っていった大工さん。

親切なシェルパの人達に心底感謝した出来事でした。(もちろん大工さんにはお礼を渡し、ロッジのお母さんには帰りにお礼をしに寄りました。)

 

ネパールでは幸い手元に帰ったきた僕のマネベちゃん。

しかし今回、ここはあのインド、、、。普通に考えたら現金も入ったあのマネベが出てくることは無いだろう、、、。

いやいやいや!そう思ってしまってはダメだ!

頭の中で「絶対見つかる!絶対見つかる!」と唱えまくり、人生で初めて”引き寄せの法則”にすがりつく。

 

駅に到着して、ダッシュで鉄道警察の事務所へ向かう。

そこにいたのは立派なターバンを巻いたガタイの良い警官達。

そう、アムリトサルはターバンを頭に巻き、立派なヒゲをはやす宗教「シク教」の聖地。

「おぉ!やっぱりここは警官もシク教徒なのか!」

なんて感心してる場合じゃあない!

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俺「パスポートって届いてませんかね!?」

警「…?」

まずい。どうやらあまり英語が得意じゃなさそうだ、、、。

俺「電車にパスポートを忘れてきたみたいなんですけど、届いてないですか?」

警「…パスポ〜ト?…ガサゴソガサゴソ……NOパスポート。」

 

くぅ〜、、、やっぱり届いてないか、、、!!

 

いや!まだ望みはある!

僕らが乗ってきた電車はこの駅が終点だった。ってことはまだ車両が構内に居れば車内を探せる!

 

俺「僕らが乗ってきたデリー始発の車番○○ってまだ停まってますか!?車内を探したいんだけど!?」

警「…?」

俺「いや、、だから僕らが乗ってきた電車の車内を探させてほしいんだ!」

警「…? まぁいいから座ってなさい。これから※△%□に電話して※△%□で※△%□するから待ちなさい。

そう言ってなんかの書類の裏側に調書を書かされ、どこかに電話する警官。

 

頼む、、、早くしてくれ、、、!

こうしてる間に清掃員が俺のマネベちゃんを発見して、中身を見てキョロキョロして、ポッケに入れて電車を飛び出し、人気の無いところで現金とカードだけ取り出して、それ以外はその辺にポイッとしちゃうじゃないか!!

そこら中ゴミだらけなんだから、ポイってされたらもう終わりなんだよ、、、!!

そんな不安が頭を駆け巡りながら待つ警察署の事務所内。

そこにはこんなスローガンが飾られていた。

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『我々に不可能は無い

なぜならインポッシブル(不可能)のスペルは

アイ アム ポッシブル(可能)

だからだ』

 

ダジャレか!!!

 

くぅ〜!!頼りがいがあるのか無いのか分からないぜ!!

 

30分くらい待っただろうか。いや、時計の針は5分くらいしか進んでいなかったかもしれない。

 

ユ「…インドでパスポート無くしたら、再発行に最悪半年掛かるんだよ…。」

 

は、半年!?

てっきり2週間くらいでできるもんだと思ってた…。

このインドに半年…。もし本当にそうなってしまったら、もうこの先の旅は諦めなくちゃならないだろう…。それよりも、日本にも帰れず、パスポートの発行をこのクソ暑いインドでただひたすら待たなきゃ行けないなんて…。

地獄だ…そうなったら本当に地獄だ…。

 

俺「ユミ…もしそうなったら先に日本に帰っていいからな…。」

その場に泣き崩れるユミコ。

くそうぅ…す、すまねぇ…(涙)

 

誰か、誰か俺のケツを思いっきり蹴り上げてくれ…!

この悪い夢が覚めるなら、俺はいくらでもこのケツを差し出します…(涙)

 

いや…ダメだ!まだ諦めちゃダメだ!

そうだ!まだ構内のオフィスに聞きに行って無いじゃないか!

ちょっと探してくるからと警官に伝え、構内の色んな事務所を手分けして聞いて回る。

 

チケット売り場、、、無い!

何か良く分からないカウンター、、、無い!

ホームに置いてあるゴミ箱を見つけるたびに覗き込むけど、、、無い!

もしかしたら、このゴミだらけの線路にパスポートだけでも投げ捨ててくれては無いだろうか、、、いや、ここにも無い、、、

 

最後の望みを混めて入った事務所。

たしかあれはエンクアイアリー(問い合せ窓口)だっただろうか。

ガチャッとドアを開け中に入ると、中に居たおばちゃんが僕の顔を見るなり、、、

 

「パスポート?」

 

え?そ、そうだけど!?もしかして、、ま、まさか、、、!!?

ガタガタと引き出しを開けると、そこには小銭やちり紙なんかと一緒に見覚えのある薄茶色のマネベが、、、!!

 

「これあなたのでしょ?」

中を確認する。そこには確かに今よりも少し太っていた数年前に撮ったポテッとしたひげ面の自分の顔が載ったパスポートが!!

クレジットカード類も全部ある!!

 

あ、あったぁ、、、、!!!!

 

やはり現金はまるっと無くなっていたけど、パスポートが見つかっただけで、それだけで良かった、、、!!

 

「ありがとうおばちゃん!!(涙)」

そういって事務所を飛び出し、他の場所を探していたユミコを探す。

 

俺「ユミーー!!あったぞーーーーーーーー!!!!」

ユ「え!!?ホント!!??中身は!!??パスポートは!!!??」

俺「ありまっせありまっせ!!パスポートもカードも!!!現金は無くなったけど届けてくれた人にくれてやらぁ!!!」

ユ「よかったぁ、、、ほんとによかった、、、」

 

空にも舞えそうな気持ちで、警察の事務所に戻り、ありましたー!お騒がせしてすんません。と報告。

じゃあ調書書いてねとまた紙を渡され、発見しましたと書く。

 

警「中身は全部あったの?」

俺「うん。現金は無くなったけどそれ以外は全部あったから大丈夫。」

警「現金っていくら?」

俺「え〜っと、、、5,000ルピー(約¥8,000)かな。」

書いていた調書を取り上げ、新しい紙を渡してくる警官。

警「ここに無くなった金額とそのときの状況を書いて。」

俺「いや!現金は良いんだ!パスポートが返ってきたからもう大丈夫だよ!」

警「いいから書きなさい。」

そう言うとどこかに電話をし始める警官。

 

確かに5,000ルピーは大金だ。インドの平均月収の3分の1の値段になる。カーストの低い人にとってみればものすごい大金かもしれない。

 

いや、でも悪いのはマネベを忘れたおいらです。このインドで、ちゃんと届けてくれただけで奇跡なんす。だから、その現金はお礼とお思えば全然惜しくないんです。

 

俺「現金はもう大丈夫だから。ありがとう。」

警「いいから座って待ってなさい。ってかチャイ飲む?」

インドの警察署ではカツ丼ではなくチャイを出前してくれました。

 

ってことでチャイを飲みながら警官のおっちゃん達と談笑していると、向こうから警官に引き連れられたお世辞にも綺麗な格好をしているとは言えない男達が、かったるそうにぞろぞろとやってきた。

 

その8人の男達は、どうやら僕らが乗ってきた電車の清掃員たちみたいだ、、、。

 

僕らの周りに5人のごつい警官達が座り、正面に一列に座らされた清掃員たち。

これから彼等に事情聴取をするらしい、、、。うわぁ、、、大丈夫だって言ったのに、、、。

 

警「こいつらの中で見覚えのある顔いる?」

俺「いや、、いません、、、。」

 

警「तुम लोग इस दो लोगों में देखने के लिए वहाँ याद है(お前らはこの二人に見に覚えあるか?)

清「नहीं है(ありません)」

 

警「君たちが乗っていた車両はエアコン車?普通の寝台?」

俺「普通の寝台です。」

清「आप! वातानुकूलन माँ नहीं हो!(ははははは!!!なんだよ!!!エアコン車じゃないのかよ!!!!!)」

いきなり爆笑する清掃人達。どうやら普通の寝台できた僕らを馬鹿にしてるようだ。

 

警「हंसी!(笑うな!!!!)」

 

ものすごい勢いで一喝!

その瞬間、ピシッと背筋が伸び「すいません!」という清掃員達。

おぉ!さすがインドの警官は威厳がある。

 

結局、彼等は僕らが乗っていた車両とは違う車両の清掃員だったのですぐに解放。

「ありがとうございました。以後お見知りおきを。」

そんなようなことを警官達に言って帰って行く清掃員達。

 

そんな丁寧に挨拶するインド人見たこと無いんですけど。つーかやればできるんじゃん。

いやいやいや、ご迷惑おかけしてすんませんでした。

 

俺「ホントありがとう。もう大丈夫だから。」

警「そうか。じゃあもう一杯チャイ飲んできなよ!」

 

ということで、絶望的な状況から奇跡の生還を果たすことができました。

このお世話になったアムリトサル駅の警官たちも、イメージしていた威圧的な雰囲気は無く、みなさんいい感じにゆる〜く素敵なおっちゃん達でした。

お騒がせしてすんませんでした。

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ホッとした気持ちで街へ戻る帰り道。

もちろんオートではなく、人力のリキシャでのんびりと。

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坂道になりキツそうなリキシャのおっちゃん。

はいはい!押させてもらいます!

みなさんにご迷惑かけた分、いくらでも押させてもらいますよ〜!!

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っということで、これからはこの大事なマネベちゃんを、腹に縫い付けておこうと思う次第であります!

届けてくれたどこかのインド人。どうかその現金で美味しいものでも食べて下さいm(__)m

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