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神と一つになる為に回る。ブルサの町と旋回儀式セマー。トルコ

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BURUSA(ブルサ)

イスタンブールからバスで南へ3時間ほどの場所にあるこの街。

いつも通り、ほとんど事前知識の無いままやってきた。

パムッカレからの夜行バスで夜中に到着し、バスターミナルで仮眠をして街の中心へ。

想像していたより大きな街でビックリだった。

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この街の魅力をどう説明すればいいだろう。

パムッカレカッパドキアのような見所があるわけじゃない、どこにでもあるトルコの街だけど、どこか惹かれる不思議な街だった。

赤い屋根のビルが広がる街並みの後ろには山がそびえ、冬になるとスキー場もオープンするらしい。

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街の中心に広がるバザールは活気に満ちていて、ここで暮らす人々の賑やかさが街中に広がる良い街だ。

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同じく街の中心にある大きなモスク「ウル・ジャーミィ」

ジャーミィの真ん中に清めの泉がある少し変わったこのモスク。

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広い建物の中には、熱心に祈る人々、イスラムの衣装を着た人達が集まってコーランを読む姿、絨毯の上に座ってくつろいでる人や楽しそうに世間話をしているおじさん達など、街の人達の憩いの場になってるようで、そんな和やかな雰囲気も他のモスクとは違って和む。

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そしてこの街を語るうえで絶対に外せないのがこれ!

「イスケンデル・ケバブ」

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僕がトルコにやってきて初めて食べたのがこのイスケンデル・ケバブだった。

それ以来、なにを食べても美味しいトルコ料理を毎日食べてきたけど、この料理を超えるものは無かったってくらい、個人的にトルコ料理で不動の座をキープし続けた料理。

 

そんなイスケンデル・ケバブの発祥の地がここブルサだっていうじゃありませんか!

 

この料理の生みの親はその名もイスケンデル・エフェンディ(1848〜1934)という人。

その息子達の家系が今もその味を受け継いでいて、そのうちの一つという1867年創業のこのお店へ。

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メニューは普通サイズと1.5倍盛りの二つのみ。

僕らは2人で1.5倍盛りを1皿注文。

運ばれてきたケバブに、熱々の溶かしバターをかけて頂きます!

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…うまい(涙)

味のしみ込んだ柔らか〜いお肉。少しの脂っこさは付け合わせのヨーグルトと一緒に食べることでさっぱりマイルドになってちょうどいい。

ぴりっと程よい辛さの獅子唐もよく合う。シンプルだけど味わい深い料理。

う〜ん、やっぱりトルコ料理ナンバーワンの座は不動だ、、、!

 

そんなブルサの街の中心から、こんな可愛らしいミニバスに乗って西へ一時間弱。

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山の斜面に建つ住宅街を抜けてやってきたのがここ「ジュマルクズク」

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古式の家並みが残るこの場所。ここで暮らす人々も昔ながらの生活を続けているんだとか。

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石畳の細い路地が入り組み、ブドウのツルでできたトンネルの中を歩く。

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何気ない窓の冊子と並べられた植木鉢。

路地の脇には鮮やかな花が咲き、カラフルな家並とのコントラストがなんとも可愛い。

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ゆっくり歩いても30分ほどで一周できてしまう小さな集落だけど、味のある細い路地と、ふとしたところにここに住む人達の生活が垣間みれて、思わず何周もしてしまう。

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路地から上を見上げると、窓から顔を出したおじちゃんが「メルハバ!(こんにちは)」

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ブルサではカウチサーフィンで出会った大学生カップルの家にお世話になった。

街の郊外にある彼等の家の近くで、ラマザンのフリーミール(無料ご飯)が振る舞われるといって案内してくれた。

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ラマザンはイスラム教の断食月のこと。

毎年イスラム月で9月の1ヶ月間、日が昇ってから沈むまでの間、食べ物はもちろん水もタバコも口にしないという。

同じイスラムの国でも、イランとは違ってそんなイスラムの決まりには寛大なトルコ。イランですらちゃんと断食をするって人の方が少なかったくらいなので、ここトルコではもっと少ないんだろう。僕らのような旅行客に断食を強制するような雰囲気も無いし、田舎のほうへ行かない限り街のレストランはどこ吹く風でいつも通り営業してるけど、こうしたラマザン中のフリーミールなんかはやってるんだな。

 

そもそもラマザンが行われる理由は、イスラムの喜捨の精神からきてるとか。

喜捨の精神は「恵まれている人は恵まれていない人を助ける」という最もな教え。

「普段は恵まれた生活をしている人達も、断食を通して恵まれない人達のつらさを感じるため」だとか。

このフリーミールもそもそもは、そんな恵まれない人達へ振る舞われるものらしい。

 

フリーミールの会場に着くとものすごい行列!

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ズラッと並べられた即席のテーブルではすでに配膳をもらった人達が、手をつけずに日没の時間を待ってる。

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運動場の中にもぎっしりとテーブルが並び、8時になるとモスクのスピーカーからアザーンのようなお経が流れたのを合図に一斉に食事開始!

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配膳の内容はこんな感じ!

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トマトスープにチキンの煮物にデザートまでついてる!味もしっかりトルコ料理でうまい!

本当はこれにお米も付いていたけど出遅れたようで品切れでした、、、

デザートも品切れだったけど、近くに座っていた人たちが恵んでくれました(涙)

 

ブルサにいる間、めちゃくちゃお世話になった大学生のシラちゃんとタレック。

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この日全品コンプリートできなかったのが、いや、僕らにコンプリートさせてあげられなかったのが悔しかったみたいで、次の日は街の中心のフリーミールへ連れてきてくれた。

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前日の失敗を踏まえて今度は配膳が始まる前から並んで、バッチリ全品コンプリート!

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前日のとはまたおかずが変わって、牛肉のトマト煮込みと豆のスープに、なにでできてるかよくわからないけど甘〜いデザート付き。

レストランで食べるのと変わらない美味さだ!

 

そしてラマザン限定のスイーツがあるといって食べさせてくれたのがこれ。

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ミルクを煮込んで作った?柔らかいミルフィーユのようなデザート。ギュルラチというらしい。バラのエキスが入っていてほんのりバラの香りがする!

これがまた激甘〜い、、、。

 

さらにブルサ名物のお菓子があるといって別のスイーツ屋さんへ。

この黒〜いのがブルサ名物のお菓子、ケスターネ・シュケリ。

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栗のまわりをチョコレートでコーティングされたお菓子。マロングラッセっていうんですか?

う〜ん、見るからに甘そうだ、、、。流石の甘党な僕でも今日は甘いものはもう、、、

と言いかけると特別に1人一個試食させてくれるって!?

そ、それはありがたい、、、

パクっ、、、うん、激甘、、、。

でもチョコのビターな感じもあって、これはお茶菓子に良いかもしれない…。

 

そしてさらに食べさせたいものがあると言って、次の店へ向かうシラちゃんとタレック。

きっと前日、僕らがどれだけトルコ料理が好きかを熱弁したからだろうな、、、(笑)

だけど「タレック、おらぁもうお腹がいっぱいだよ…」

そういうと「まだ二人に食べさせたいものがあるんだ!軽食だからさ!」っと言って熱い眼差しで見つめられる、、、

くそう、、、なんて良いやつなんだ!(涙)こうなりゃ最後まで付き合おうじゃないか!!

 

そうして次に食べたのがこれ。チー・キョフテ。

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練った羊の生肉をレタスで包んでレモンをしぼって食べる。お好みでプルーンみたいな甘いとろっとしたソースをかけて頂く。

ちょっとクセがあるけどなかなかいける!ビールのツマミに良いかも。

 

お次がこれ、ミディエ・ドルマス。

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おお!これはイスタンブールの屋台で見かけて食べてみたかったやつだ!

タレック曰く、イスタンブールで食べるよりもかなり安いらしい。ちなみに本場はエーゲ海に面した街イズミルだとか。

そしてこれが美味い!ムール貝のダシがお米にしっかり染みていて病み付きになりそうだ!お腹はパンパンなのについいくつかお代わりしちゃった!

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ふぅ、、、ラマザン中だってのにお腹がはち切れそうなくらい食い倒れしてしまった、、、。でも大満足です!ありがとうシラちゃん&タレック!

そして最後に向かったのがここ。

街の中心街の裏路地を登っていくとあるこの建物。

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ここはイスラムの儀式、正確に言うとイスラム神秘主義の教団の一つ、メレヴィー教団の儀式が行われる場所。

中に入ると1階は男、2階は女性に別れて座る。

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長い帽子が特徴的な正装をした楽器隊がスタンバイしてる。

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しばらくするとスカートをはいた男達が出てきて、、、

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回る、、、!

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これが「セマー」と呼ばれる彼等の儀式。

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「宇宙に回らないものがないから」

彼等がくるくると舞い回り続ける理由だ。

 

地球は自転をしながら太陽の周りを回り、血液もまた人の体内を絶えず回っている。

万物が行うその回転という動きを、人間も絶えず行う事で神に近づける境地にいけると考えられてる。

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“スカートを履いた男達がくるくる回ってる”

写真を見ただけなら物珍しいってだけの光景に移るかもしれない。

その光景を、彼等のこの行為を目の前で見た僕は、儀式の間釘付けになった。

 

目を閉じ、ただただすごい早さで回転する男達。

スカートが回る風が頬を打ち、彼等の呼吸も聞こえてくる。

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美しい。

神秘的で、とてつもなく神聖で、美しい。

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回りながら、円の中心を軸にさらに回る。

まるで宇宙に浮かぶ天体のように。

 

そのなかの何人かは小学生くらいの子供だった。

まだ動きにぎこちなさはあるものの、目を閉じ一心不乱に回っていた。

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音楽が鳴り止むまでの20分もの間回り続け、最後に祈りを捧げて儀式は終わった。

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もっと見ていたかった。大げさかもしれないけど、儀式が終わると気持ちがスッキリとした気分だった。

「神に近づく為に回る」

なんだかとんでもないものを見てしまった気分だ。

 

こうして盛りだくさんだったブルサの滞在!(お陰でブログも長ったらしくなっちゃいました、、、)

 

滞在中、僕らをホストしてくれたシラちゃんとタレックカップル!そしてちょっとおデブな愛猫ちゃん!

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二人とはやけに気が合って、僕らも学生に戻ったみたいに毎日楽しく過ごしました。

 

なんの変哲もない普通の街・ブルサ。

この街で過ごした色濃い毎日は、しっかりと胸に焼き付いた。

 

 

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