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来世に一番近い場所、聖なるガンジス川の1日。バラナシ・インド

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コルカタから乗ったインドに来て初めての寝台列車。

インドの鉄道の歴史は日本よりも古く、インドの旅で鉄道は切っても切れない交通手段。

(インドの鉄道についてはまた別に書こうと思います。)

相部屋のインド人達からのまとわりつく視線を感じながら、貴重品の入ったバックパックをがっちりと抱え、寒さに凍えながら14時間、、、。

バラナシに到着。

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この街に沿って流れる大河。

「ガンジス川」。

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現地インドの人々はこの聖なる川をこう呼ぶ。

女神「ガンガー」と。

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ヒマラヤ山脈に住むヒンドゥー教三大神の一人、シヴァの髪の毛を伝って流れ出た水はやがて大河となり、この川自体が女神ガンガーとされ、川の水は聖水だと信じられている。

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実際にガンガーはヒマラヤ山脈の氷河が源で、その全長は北海道の稚内から沖縄の那覇と同じくらいの大河!

ガートと呼ばれる沐浴場が80以上あるここバラナシは、ガンガー流域最大の聖地。

今もインド全土から年間1万人以上の人々が、聖なるガンガーを求めてバラナシにやってくるらしい。

なによりすごいのが、このバラナシが一大聖地として繁栄を始めたのは紀元前!それから一度も滅びることなく栄えたこの街は、3千年もの歴史があるという。

3千年間、ガンガーを中心に繰り返されてきたこの地の一日、、、。

 

朝、ガンガーの向こうから朝日が昇り始める。

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プージャーと呼ばれる礼拝僧の女神ガンガーへの祈りとともに、ガンガーの一日が始まる。

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あたりが薄ら明るくなるころには、インド全土からやってきたたくさんの人々でガートは賑やかになる。

朝日に向かって熱心に沐浴をする人々。

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全身をガンガーの水で清め、口の中まですすぐ。

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男はパンツ一丁。女性はサリーを身にまとい、思い思いに沐浴と祈りを捧げていた。

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日が昇りきると沐浴に来る人の波は小さくなり、代わりに観光客や物売り、牛に犬にとメインのガートはかなり賑やかになる。

ガートにいる物売りは、ガンガーに捧げる花やロウソクと一緒に空のボトルを売ってる。

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これはインドの地方から来た人達が、一緒に来れなかった家族にガンガーの聖なる水を持って帰る為だとか。

ちなみにガンガーの水は、聖水どころか超汚染水!

ゴミに生活排水は当たり前。後で書くけど、遺灰や遺体なんかも流れてくる。

水は近くで見ると細かい緑のモハモハしたものが漂っていて、ゴミもかなり浮いてる。

そんな水で口まですすいで、家族にもボトルに入れてお土産に持っていくインド人。もちろんここぞとばかりに愛する子供もガンガーで沐浴させていた。

いやー信教の力ってすごい。

 

賑やかなガートの一角では、結婚の儀式が。

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その真横ではなぜかファンキーなインドのガキンチョ達が、太鼓の音に合わせて激しくダンスをしてる。

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大小様々なガートが並ぶガンガー岸は、端から端まで歩くと1日がかり。

賑やかなメインのガンガー以外は、静かでのどかな雰囲気。

ヒンドゥー教では神様の牛はそこら中にいて、見たこと無いほど無防備な格好で日向ぼっこしていたり。

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こちらも神様の猿は、屋根から屋根へと飛び回っていたり。

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ヤギが本気の決闘をしてたりと、人間だけじゃなく動物達も賑やか。

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蛇使いのおっちゃんもいるし。

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若いインド人達がそこら中でクリケットをしてる。

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人々の生活の場でもあるガンガー。

洗濯をするお母さんとシャワー代わりにガンガーで泳ぐ子供達。

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洗濯されたインドの女性が着ているサリーがガートを彩る。

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水牛を丁寧に洗う人達。

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ガートに座り語らう4人の少年と、パンツ一丁で体を洗うおじさん。

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のどかな昼間のガンガー沿い。

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ただあても無く歩いているだけで楽しかった。

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といっても歩いている間は「ボート!ボート!」や「ガンジャ!ガンジャ!」とひっきりなしに声をかけられ、座っていると乞食がやってきてたかられる。

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そんなガンガーを歩いていて、とびきり目立つ存在が「サドゥー」。

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彼らはヒンドゥー教の修行者。

俗世を放棄して、瞑想や苦行(何年も片足立ちをしたり、転がってインド縦断したり、、、)をしながら暮らす彼らは、インドでは法的に死者とされる。

そんな彼らの収入源は人々からの喜捨。メインのガートの入り口には、喜捨を待つサドゥーがズラッと並んでいる。

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ちなみに昼間ガンガー沿いにいるサドゥーのほとんどが偽物らしい。

彼らは観光客から有料で写真を撮らせたりして生活してる。

本物のサドゥーは普段お寺で祈ってるとか。

それじゃあ本物と偽物の見分け方は?とインド人に聞くと、、、

「本物はオーラが違う!」

だそうです(笑)

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ガンガー沿いを歩いていると煙がモクモクとあがるガートがある。

「火葬場」

ヒンドゥー教徒にはお墓が無い。

彼等にとって現世の最後をガンガーで終えることは最高の幸福とされ、火葬をして遺灰をガンガーに流せば、現世での罪は綺麗さっぱり。来世はもっと良い人生(上位のカーストに)なると信じている。

なのでここバラナシにはインド全土から毎日たくさんの遺体が運ばれてくる。

365日火を絶やさず、1日に150〜200の遺体が火葬されるそう。

ガンガーの裏路地でのんびりラッシー(飲むヨーグルト)を飲んでいると、

「ラム・ナム・サティア・ハイ!」(神の名のみ本物)

と唱えながら竹製の担架に布に包まれた遺体をのせて火葬場まで運んでいく光景をみてギョッとする。

貧しく火葬代が払えない人は、遺灰を持って家族の代表者がはるばるこの地までやってくるとか。

また、5歳以下の子供、お金のない人、自殺者などは遺体に石を括り付けてそのままガンガーへ流される。

火葬場の近くのベンチに座り、その様子を眺める。

モクモクと白い煙を上げて燃える遺体。頭を丸め白衣に身を包んだ家族の代表者が、ガンガーで身を清め遺体がのせられた薪に火をつける。

その間を食べ物を探しながら歩く牛にヤギ。ベンチに座って談笑するインド人のおじさん達。竹の棒を持って走り回る子供達。

この場所に涙を流している人は一人もいない。

亡くなった愛する人を最高の方法で見送れるからだ。

続々と運ばれてくる遺体と、灰になっていく遺体。

淡々と時間が流れるこの空間に、死の恐怖や悲しさなんてものは感じない。

ガンガーの日常風景に過ぎないこの光景は、僕らにとってもあまりにあっさりとしていてビックリするほどだった。

ただ、小さな子供はまだ理解できないのか、不思議そうな顔をして遺体を見つめていた。

※火葬場の写真はありません。火葬しているところの写真をパシャパシャとる気もしませんが、火葬場はもちろん撮影禁止なので。

 

ボートに乗って対岸に行ってみた。

対岸はガートのある側と打って変わって、なんにもない草原が広がってる。

対岸から見たガート。

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ちなみにこちら側までボートでやってきて沐浴している人達も大勢居た。

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夕暮れの時間が近づいてきた。

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ガンガーに向かって座り、静かに瞑想をする人々。

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やがて日が沈み夜がやってきた。

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メインのガートでは朝と同じく、プージャーによるガンガーへの祈りの儀式が毎晩同じ時間から始まる。

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インド全土からやってきた人々が、プージャーとともにガンガーへ祈る。

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1時間ある長い祈りの儀式。

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この長い儀式を毎日朝晩。それも3千年も前から続けている、、、。

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プーシャーの帰りの観光客からの喜捨を求めて並ぶサドゥー。

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そしてまたガンガーに朝が来る。

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沐浴、サドゥー、火葬場、、、、

ガンガーを中心に流れる信教者たちの姿。目の当たりとした価値観の違う「死」。

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バラナシに来て僕は、インドという深〜い洞窟の扉を開けてしまったかもしれない、、、。

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