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国と宗教が結びつく、厳しいイスラムの国イラン

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イランの正式名称は「イラン・イスラム共和国」

言わずと知れた強いイスラムの国だ。

 

「中東」「イスラム」と聞くと、ニュースでよく流れるパキスタンやイラクなどの、顔を布で覆ってマシンガンを持った人達のいるあの「危ない」イメージがついて回るけど、ここイランは違う。

こうしてただのバックパッカーが、ビザさえとれば誰でも自由に入れるということがその証拠で、イランは同じイスラムでもそれらの国とは宗派が違い、言語も違う。

イラン人的にも、それらのアラブ諸国のイメージと一緒にさせるのが嫌だと言っていた。

ようは欧米人から見れば中国人も日本人も同じアジア人としてひとくくりにされるけど、中国と日本は違うんだぜ?ということ。

 

とはいえ同じ強いイスラム教の国の共通点が、

 

イスラムの厳しい規律。

 

イスラム教国家の大きな特徴が、国の政治、法律と宗教が一体になっているというとこ。

 

イスラムの規律はそのまま国の法律になっていて、罪を犯した時もイスラムの教え(コーラン)に基づいて裁かれる。

なので厳格なイスラム教徒じゃなくても、その生活のすべてがイスラムの規律によって縛られているという事。

 

その規律がまず、女性は暑い夏でも頭にスカーフ(ヴェール)を巻き、肌の露出を極限までしないように、手首と足首まで隠れる服を着なくちゃいけない。

もちろん観光客も例外じゃなく、街中では警官が常に取り締まっていて、乱れた格好をしていると注意されたり、場合によっては捕まったりもするらしい。

 

また、基本夫婦ではない男女が公の場で喋ったり触ったりするのもダメ。

そのためバスも電車も、キッチリ女性と男性のスペースが別けてある。

 

ちなみに婚前交渉をしたらムチ打ち100回。

不倫の場合は石打ちの刑といって、胸まで地面に埋められ死ぬまで石を投げつけられるなんて非人道的なことを未だにやってたりする。

 

そしてもちろんお酒もダメ!絶対!

その代わりにノンアルコールビアーと書かれたこんなジュースが売ってるけど、味は普通に甘い炭酸ジュース。

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そんな縛られた厳しい決まりの中で生活するイランの人々は、実際どう思っているのか?

 

アミール曰く、特に若い世代の人達はその厳しい決まりに嫌気をさしている人が大半だとか。

 

確かに街で見かける若い女性は、スカーフを申し訳程度に頭にのせて、できる限りの範囲で今時のファッションをしてる人がたくさん。

おもしろかったのが、バザールで見かけた女性の下着はどれも超ド派手で、スカーフをして髪を隠さなきゃいけないはずなのに、たくさんの種類のウィッグが売っていたりと、できる範囲のオシャレを楽しんでるようだった。

お隣の国トルコやアルメニアに行くと、国境を越えた瞬間にスカーフを脱ぎ、意気揚々とバーでビールを飲むイラン人の姿もあったりして見ていて面白い(笑)

 

初日に行ったチャイハネではイランの若い男女が合コンをしてて、これはありなのか?と不思議だったし、そこにいた女性はタバコも吸っていた。

ちなみに一日3〜5回の礼拝をちゃんとしている人も若い人には少なく、年に一ヶ月あるラマザン(断食月)も、出会った若い人のほとんどが「やらない」といっていたり、自宅でこっそりお酒を作ってたりもする(笑)

婚前交渉も今では暗黙の了解というのが一般的らしい。

 

親世代より上になると、服装もラマザンもしっかりと守ってるという人が多かったけど、若い世代の人達は、宗教どうこうじゃなく国の決まりだから仕方なくやってるといった感じだ。

厳しいイスラムの国としてあげられるサウジアラビア、アフガニスタン、イランの3国の中でも、イランはまだゆるい方だと感じた。

ちなみにトルコもイスラム教の国だけど、その決まりはかなりゆるく、若い女性で頭を隠してる人もほとんどいなければ、普通にTシャツを来たり、ビーチで水着になって遊んでたり、ビールも普通に飲める。豚だけは食べないみたいだけど。

 

服装の制限や、女性はタバコを吸っちゃダメだとか、異教徒と結婚しちゃいけないなど、特に女性に対しての規律が厳しいように感じるイスラムは、男尊女卑だなんて言われたりしてるみたいだけど、実際にイランに来てみて感じたのは、イスラムの規律は女性を守っているんじゃないかと。

そもそもイスラムでは人は弱いもので、とくに男は性欲(理性)に打ち勝てないかもしれないという考えで、そんな男の理性が暴走しないように、女性は肌の露出をしないように決められてるとか。

イスラムの一夫多妻制も、戦争で多く男性が死んで生まれたたくさんの未亡人たちを、残った男性達が生活の面倒を見る為の制度だったらしいし。

 

 

そして地下鉄のホームに張られてたこんなポースター。

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オバマらしき人を皮肉っていて、やっぱりアメリカが嫌いみたいだ。

アメリカ人とカナダ人はイランに入れないし、イギリス人はビザ代500ドルで滞在中は常にガイドを付けなきゃいけないらしい。

 

ちなみにイランは中国同様インターネットが規制されていて、国外サイト(特にアメリカのサイト)は全くと言っていいほど見れない。

けどこれも、みなさん抜け道を色々知っているようで、アメリカのドラマも映画も見まくってるし、僕らの親世代の人までFacebookのアカウントを持ってたくらい。

 

そんなイランの心情をいろいろと教えてくれたアミール。

3日間も家に泊めてくれただけでなく、バザールに行くにもちょっとその辺へ両替に行くにも、どこに行くにも一緒に付いて案内してくれた超ナイスガイ。(青シャツがアミール。その横が弟。)

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テヘランの次に僕らが行くシーラーズには両親が住んでるからと、その彼の親まで紹介してくれた。

 

テヘランを離れる日。

彼の家から1時間も掛かるバスターミナルまで見送りにきてくれ、最後の最後まで本当に親切にしてもらった。

彼がいなかったら、こんな完璧にイランの旅をスタートできなかっただろうな。

この後アメリカへ留学するというアミールと、アメリカでの再会を約束してテヘランを後にした。

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