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富士山よりも高い場所へ。森林限界4,000mを越える。Namche〜Gokyo エベレスト・トレッキング Part.3

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トレッキングをスタートして6日目。

ようやく空の玄関口LUKLAとの合流地点を通過!

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やっと、、、やっとここまでやってきた、、、!!

中間地点のLUKLAを越え、これまでほとんど出会わなかった他のトレッカーも、ここからはいっきに増える。

道も整備されてて歩きやすい!

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ユミコはここに来るまで、まさしく満身創痍だった。

激しいアップダウンと悪路で初っぱなから膝を痛め、途中ロバに体当たりされ、段差から落ちて足首を捻挫していた。

靴下を脱ぐと足首はぷっくり腫れ上がっていて、よくここまで歩いてきたとシェルパのおじさんもビックリしてたほど。

この先は高度もどんどん上がり、もっとキツい道のりになるかもしれない。

ユミコだけLUKLAから飛行機で引き返すことも考えたけど、

「ここまできてエベレストを見ないで帰れない!」

負けず嫌いのユミコは諦めなかった。

 

足首の大事を取ってTokTok(2,600m)という小さな集落で2泊。

そこで泊まったロッジの、めちゃくちゃ親切なシェルパの家族が、ユミコの足をケアしてくれたお陰で足首の回復も早かった。

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お世話になったロッジのお父さんに、帰りにまた寄るね!と約束をしていざ再出発!

アップダウンの激しかったこれまでとは違い、ここからはどんどん高度は上がっていく一方だ。

川沿いの緩やかな道をしばらく歩き、恐ろしい高さの2連吊り橋が現れた。

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標高2,830mから吊り橋を渡り、いっきに400m登る。

2時間半かけて登りきり、現れた大きな村。

シェルパの里「ナムチェ(3,440m)」

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この街は高度順応に適した標高で、多くのトレッカーがここで2泊する。

トレッキングコースもここから枝分かれしていて、観光客から本格的な登山家までみんなの拠点の街。

街では毎週バザール(市場)が開かれて、ヒマラヤ山脈の各地から何日も歩いて買いにくる人々で賑わうみたい。

所狭しと大きなロッジが並び、通りにはお土産屋からベーカリー、アイリッシュパブにネットカフェまである!

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標高3,400mでインターネットって、すごいなぁ(笑)

これまでは、なんとか電気と水道があるような場所に居たので、久しぶりの文明の力に戸惑う、、、!

シェルパの里と呼ばれるナムチェだけど、ロッジやお土産屋ばかりでトレッカーの里という方がピンとくる。

多くのシェルパはここから歩いて1時間のKhumjung(3,780)という村で暮らしてる。

 

時間があるので高度順応もかねて散歩へ。

散歩と言っても標高は3,500m。

富士山にほど近いこの場所では、標高6千メートル強の山が目の前にそびえ立つ!

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強い日差しが降り注ぎ、頬を打つ風はヒンヤリ冷たい。

雲の切れ間からは、光に照らされた青黒い山の頂が顔を出す。

自分の目線と同じ高さを、ゆっくりと雲が横切っていく。

そんなでっっっっかい景色を前に、ちっぽけな僕は時間を忘れてその景色を眺めた。

 

風になびくカラフルな旗。

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「タルチョ」と呼ばれるチベット仏教の祈祷旗(きとうき)で、それぞれの色には“天”“風”“火”“水”“地”の五大を意味している。

旗にはお経が描かれていて、タルチョが風になびくとお経を一度読んだことになる。

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ジャルパの人々の、様々な思いが込められたこのタルチョはたくさんの場所で風になびき、岩岩しい無機質なヒマラヤ山脈の景色に彩りを添えている。

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ここまでに3千メートル級の山は2つ越えてきたので、ナムチェには高度順応のために2泊せず、先のPhortse Thanga(3,680m)に進むことにする。

その間には標高3,975mのMongを越えなきゃいけない。

 

朝7時。雲一つない青空のなかナムチェを出発。

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標高が上がるにつれ、毎日天候にも恵まれるようになった。

だけどその反面、日差しの強さがものすごい。

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日焼け止めを塗っても焼ける焼ける!

なのでユミコはこのスタイル。

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ナムチェを出発してすぐ、前方に大きな雪煙をあげたローツェ(8,414m)が現れた!

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あれ?その横に頭だけ出てるのは、、、?

エ、、、エベレスト!?

なんてこった!こんなところで見れるとは知らず見てしまった!

このトレッキングに頂上は無く、エベレストの近くのビューポイントが目的地。

エベレストは僕らの長いトレッキングの最大最後の楽しみなんだ!

いやいや。まだ頭だけ。

僕らが目指している場所からは、もっと間近に見えるはず!

っということで今のは見なかったことにして先へ進む。

しばらくして分岐点にきた。

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このまままっすぐ行けば、エベレスト・ベースキャンプまで続くエベレスト街道。

僕らはここを左に登っていく。

ここから一気に500mの登り。

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これまでの道のりに比べたら道も歩きやすいし、登りの険しさもたいしたことないはずなのに、、、。

く、、、苦しい、、、!

とにかく息苦しくて、数十歩歩くと息苦しくなり呼吸を整える為に立ち止まる。

標高3,500mを越えいよいよ高度の症状が現れてきた。

一歩一歩踏み出す足が重くキツイ、、、。

無理して歩けば頭がくらくらしてくる。

なんてこと無いゆるい道も、ゆっくりゆっくり登っていく。

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なんとか登りきり、Mongに到着!

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ここの標高は3,975m。いよいよ富士山よりも高い場所にやってきた。

頂上から見た真っ青な空に白銀の山。風になびくカラフルなタルチョと古い仏塔。

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標高が3,000mを越えると、それまで活躍していたロバに変わり、ヤクやゾッキョが大活躍している。

ヤクは高山で生きるウシ科の動物で、標高4,000m以上でしか生きられず、暑さにも弱い。

そんなヤクとウシを掛け合わせて生まれたのがゾッキョ。

見た目はヤクに比べると毛が多く足までフッサフサ。標高も4,000mより下でも活躍できるとか。

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立派な角も生えてて一見恐そうだけど、とてもおとなしい。

この高山で生活するシェルパとゾッキョは切っても切れない関係で、荷を運ぶのはもちろん、畑を耕したり、ミルクはチーズになり、糞は乾燥させて燃料にもなる。

ナムチェで買ったヤクのチーズ。

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臭みもなく、味は濃厚でめちゃくちゃおいしい!

トレッキング中の非常食(おやつ)に重宝した。

 

Mong(3,975m)から一度下がり、Phortse Thanga(3,680m)に到着。

近くを流れる川は、上の氷河から流れ出ていて水も綺麗だ。

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シャワーをかねて水浴びでもしようかと思ったけど、冷たくて無理!

ちなみにシャワーはどのロッジにもあるけど、お湯は有料。

お湯シャワーの値段は標高と比例して高くなっていく。

だからといって水シャワーなんて浴びたら、死ぬほど寒くて絶対に風邪引く。いや、、、風邪じゃ済まないかも、、、。

ということでトレッキング中は基本風呂に入らない!

頭や足がおかしなくらい臭くても気にしない!

 

Namcheを出発して二日。

Dhole(4,200m)に到着。

ここで高度順応のために2泊する。さすが標高も上がってきただけ寒い!

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冷た〜い風がビュービュー吹く、高度のロッジにある唯一の暖房器はこの暖炉一つ。

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ヤクの乾いた糞を燃やして暖をとる。

もちろん各部屋には無く、ダイニングに一つあるだけ。

そんな極寒の地で、体を温める一番の方法は、、、食べること!

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シェルパのお母さん特性の、ヤクチーズがたっぷりかかった大盛りチャーハン!

そしてシェルパのお母さん自家製のお酒、チャン。

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米や麦から作ったこのお酒は、酸味があって日本の濁り酒のようで美味い!

一杯飲めば体の内側からぽかぽかしてくる。

 

高度順応で1日休みと言っても、この山の中でやることなんてない。

食べて、寝て、食べて、散歩してのんびり過ごす。

一日目は寝るときにすこし息苦しかったものの、2日目には問題なくなった。

周りを散歩していても体が重くない。

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標高6千メートルの山々に囲まれた壮大な景色。

澄んだ空気もうまい!

もちろん星空だって最高に綺麗だった。

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2日間お世話になった優しいロッジのお母さんと分かれ、Dholeを出発。

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森林限界の4千メートルを越え、高い木々は無くなって茶色い草原が広がる。

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そこからニョキっと生えるようにそびえる無機質な岩山。

間近にありすぎて錯覚するけど、この山も標高6千メートルを越えている。

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前後左右に雪をかぶった、ツンツンした山に囲まれた高原の一本道。

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辺りには雪が残り、いよいよ高いところまでやってきた。

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Phangga(4,480m)に一泊し、翌朝この無機質な川の脇わきに伸びる一本道を進んでいく。

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日陰の岩谷の先には、雪をまとった純白に輝く山が顔を覗かせている。

その光に照らされた山へと伸びるこの一本道は、まるで天国への道のよう。

 

しばらく川沿いを歩くと、開けた場所に出た。

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ゴロゴロとした岩が転がる歩きにくい道。

当たり前のように雪が残り、水たまりも凍っていた。

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そして、ようやく見えてきた湖と小さな村。

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まだ真っ白く凍ったままの氷河湖ドゥドゥ・ポカリDudh Pokhari。

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その湖畔にある小さな村が、このトレッキングの第一目的地『Gokyo(4,790m)』!

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村の後ろにある丘の向こうには、川幅1kmを越えるどでかい氷河が広がっている!

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やっとここまでやってきた、、、!!

 

Namcheを出発して4日。トレッキングをスタートしてから13日。

ようやく一つ目の目的地まで辿り着いた!!

次回はいよいよ、、、エベレストとご対面!!

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今回のルート

PAIYA(2,730m) — CHAURIKARKA — TOKTOK(2,600m)

TOKTOK(2,600m) — ユミコ捻挫のため一日休み —

TOKTOK(2,600m) — NAMCHE(3,440m)

NAMCHE(3,440m) — MONG(3,975m) — PHORTSE THANGA(3,680m)

PHORTSE THANGA(3,680m) — DHOLE(4,200m)

DHOLE(4,200m) – 高度順応日 –

DHOLE(4,200m) — MACHHERMO(4,470m) — PHANGGA(4,480m)

PHANGGA(4,480m) — GOKYO(4,790m)

 

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この記事に書いてある地名や標高は、現地で入手したトレッキング地図を元にしています。

 

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