the Ganges25

《インド旅後記》魅惑の大国。惑星インドの旅を終えて。

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当初インドの旅は3週間の予定でした。

それがあっという間に1ヶ月半。

ただでさえでかいインドは、州が変われば言語も街の雰囲気も人の感じも変わり、たくさんの馴染みの無い宗教に、人々の格好も様々で、まるでインドという一つの惑星を旅しているような気分でした。

足を進めれば進めるほどに行きたい場所が増え、まだまだ足りないくらいです。

 

カレー、ヨガ、ターバン、ガンジー、、、。

インドと聞いて思い浮かぶものは色々あるけど、「インドを旅する」となるとそのイメージはがらっと変わります。

詐欺、盗人、急性腸炎、テロ、物乞い、、、。

実際に僕らも、インドに行く前はかなりの覚悟を決めていましたし、インド滞在中も常に気を張っていました。

 

好きか嫌いがはっきり別れるというインド。

旅人を魅了する魅惑の国でもあるインド。

こうしてあとがきを書いている時点で、どんな理由にせよ僕はインドに魅了されたという証拠です(笑)

そんな僕自身がインドを旅して感じた、ブログには書ききれなかったことをまとめました。

 

 経路

1ヶ月半で訪れた場所、12カ所。

え?これだけ?と思ってしまうほど、インドの旅は濃くて長く感じました。

今回は北部を中心に回ったので、南部はほとんど手つかず。まだまだ北部でも行ってみたいところがたくさん残ってます。

欧米人ではビザの期限6ヶ月間、丸々インドを旅している人もざらにいて、それでもまだ足りないと言ってるくらいでした。

個人的には一回のインド旅は2ヶ月が限界かな、、、笑

 

 インド人って良い人?悪い人?

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エジプト、モロッコと並び、世界3大ウザイ人種なんて言われているインドだけど、実際はどうだったのか?

しつこい客引きに、胡散臭い連中に、馴れ馴れしい連中に、ちょいちょいぼったくってくる連中もそこら中にわんさかいて確かに面倒くさい。

僕らは大金をだまし取られたり、物を盗まれたりなど大きな事件はなかったものの、値段をふっかけられたりなんてのはしょっちゅうだったし(と言っても数十円単位ですが…)、どこでどんな形で騙されるかも分からないので、常に気を張っていなきゃいけないのにも疲れました。

それにインド人に対して言いたいことも山ほど。

割り込むな!ゴミをそこら中に捨てるな!ありがとうとごめんなさいくらいちゃんと言え!じろじろ見てくるな!アジア人を馬鹿にしてニヤニヤしてんじゃねぇ!などなど、、、

だけどその反面、とびきり親切な人達にも山ほど出会いました。

ジョードプルのラフルや、ジュナーガルで出会った家族など、これまでの旅中で出会った人々の中でも、特別親切にしてくれた人達に出会ったのもまたインド。

道で困って立ち止まってれば誰かが声をかけてくれるし、食堂で出会ったおじさんが何も言わずにご馳走してくれたり、電車の中で出会った人達にはチャイやスナックをご馳走になったり、親切な人もたくさんいました。

インド滞在中は、そんな親切な人に出会って気持ち良くなったと思ったら、うざい連中に出会って腹が立つ。常にその繰り返しでした(笑)

中国に次いで世界2位のインドの人口は、日本の10倍の12億人。

悪いやつも面倒くさいやつも日本の10倍いるのは当たり前。

だけど良い人達は日本の10倍以上いるんじゃないかと感じるくらい、インドでは親切な人にもたくさん出会えました。

インド人は基本的にストレート。言い換えればフレンドリーな人が多く、インド人の良い人か悪い人かがなんとなく見分けられるようになってきてから、そんなフレンドリーなインド人と気さくに接すると、どんどんインドの旅が楽しくなっていきました。

 

|  インドの旅の醍醐味、電車旅

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電車はバスよりも安く、路線も多いのでインドの旅は基本電車旅。

割り込んでくるインド人と戦いながらチケットをとり、駅の構内で座ったり寝ているインド人達を踏まないようにホームに向かい、ホームが変わっても電車が遅れていてもオフィスに聞きに行かなきゃ分からない電車を不安になりながら待ち、ようやく来た電車の車内は激暑で、インド人達の視線がまとわりつく中、気休め程度に回る扇風機の横で、貴重品の入ったバックを枕に、汗だくになって眠り、車内アナウンスも無いので今どこを走ってるのか分からず、平気で4時間も5時間も遅れるなか、降り過ごさないように気を張っていなきゃいけないインドの鉄道。

そんな電車の車内は出会いの宝庫でもありました。

素敵な家族にチャイをご馳走になったり、友達の結婚式のために友達みんなで遥々3日間かけての電車旅をしていた賑やかなインド人達に出会ったり、「酒飲むか?」とインド人のおっちゃんと巡回してる警察官に隠れながら、中学生のようにこっそりウイスキーを飲んだり、相席になった人達と、他愛ない話しをしながら過ごす電車の時間は、インドを知る近道でもあり、インド人とじっくり触れ合える貴重な時間でした。

 

|  インドの食べ物

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賛否両論のインド料理。

確かに言ってしまえば基本全部マサラ味。

だけどレストランから屋台料理まで種類も超豊富で、地域が変わればその種類も変わり、食べ飽きるなんてことはありませんでした。約¥15から食べられる屋台料理を食べ歩くのがいつもの楽しみでした。

なかには衛生的に大丈夫か!?という見た目のレストランや屋台もあって、確かに数回はお腹を下しましたが、寝込むほどの重症になったことはなく、気にせず食べてました。

そんな中からオススメのインド料理を紹介!

チャイ

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これが無きゃインドの旅は始まらない!ってくらい毎日飲んでました。店によって味も違うし、中にはショウガがよく効いていて、インドの汚い空気でのどをやられていたときに効きました。

ラッシー

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インドのヨーグルトジュース、ラッシー。朝食代わりに、おやつにデザートに、冷えた甘〜いヨーグルトが、酷暑でカラカラになったのどを潤してくれます。地域によって黄色がかった濃厚なものもあったりして美味しかったです。一番のお気に入りはバラナシの「ブルーラッシー」。

カレー

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インドと言えばカレーですが、インドではカレーといった表現じゃなく、チキンマサラやバラクバニールなどと、具材によってそれぞれに名前がついていました。

この写真のカレーは、コルカタでたまたま入った超ローカルレストランで食べたチキンカレー。インドに来て初めてのカレーでしたが、その後食べたどのカレーよりも美味かった!周りのおっちゃん達の真似をして手で食べたら美味さも倍増。

タリー

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インドで一番一般的な食べ物が、このタリー。プレートに色々な種類のカレーとサラダなどがのったインドの定食で、食べる物に迷ったらとにかくこのタリーを食べてました。

店によっておかずの種類が変わったり、地域によっても変わるのでタリーの食べ比べも楽しかった。

ゴア州の州都パナジのちょいといい目なレストランで食べたこの魚付きタリーが絶品でした。

パニプリ

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インドの数あるストリートフード(屋台食)で一番ハマったのがこのパニプリ。

一口サイズのプーリーというサクサクの揚げた薄いパンに穴をあけて、その中にジャガイモとチリやミントの入った汁(パーニー)を入れてガブッと一口で食べるインドの定番おやつ!

基本は屋台の立ち食いで、椀子そばのように一つ食べたらもう一つと出てくるパニプリをぱくぱく食べます。

ベル・プーリー

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これもインドの定番おやつ。

屋台やレストランで食べたことは無いですが、電車の中で出会ったインド人達が、その場で手際良く作ってくれたのがすごく美味しかった!

さっぱりしたレモン風味と、後からくる辛みが暑い夏にピッタリ!

詳しくはこの記事に書いてます。

名前が分かりませんが、、、笑

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電車に乗っているとチャイや軽食の売り子のおっちゃんがいて、このときたまたま食べたこれがすごく美味しかった。

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煎ったピーナツとタマネギ、コリアンダー、トマトを刻んで、ライムをかけて混ぜ合わしたお菓子。これも暑い夏にもってこいでした。

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こちらはバラナシでリキシャに乗っているときに見つけて、リキシャを止めて食べた屋台料理。

一見もんじゃ焼きのような豆とスパイスを混ぜたとろみのあるソースを、ジャガイモのハンバーグにかけて食べます。味ももんじゃ焼きにどことなく似ていてめちゃくちゃ美味しかったんですが、その後似たような屋台は各地で見つけては食べたものの、味が別物でここで食べた物と同じ物は見つけられませんでした。

バターミルク(チャス)

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油分を取ったヨーグルトに塩を混ぜたしょっぱいラッシーみたいな飲み物。

ジャイサルメールのローカルレストランで、相席になったインド人のおじさんに勧められて初めて飲みましたが、これが不味いのなんの!!

あまりの不味さに、飲んだ後はこんな顔になります。

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だけど、これを飲むとおもしろいほどに下痢がピタッと止まり、大嫌いだけどその後何度もコイツに助けられました。

よく見れば確かにインド人はよくご飯と一緒にこのバターミルクを飲んでました。

他にも腸を殺菌する効果がある赤タマネギがどの料理にも必ず付いていたり、インドの食べ物は理にかなっている物が多いなぁと感じました。

 

|  物乞い、乞食、ストリートチルドレン

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一見微笑ましい写真に見えますが、見て分かる通りこの男の子は物乞いで、お金をせびられている最中。

この後、お金は持ってないよと言うと「ここにあるの知ってるよ」といって、服の下に巻いてあったマネーベルト取ろうとしたので本気で怒りました。

これまで旅をして来て、どの国でも子供から老人まで物乞いはたくさん見てきました。

特に子供の物乞いを見る度に胸が痛み、旅のはじめの頃はどうするべきなのか迷いました。

親に言われて仕方なくやっている子たちも大勢いて、

「お金を渡してしまうと、今後もずっと物乞いの子供達はいなくならない。」

と聞いてからは、「ただお金をせびってくるだけの子供には絶対に渡さない。」というルールを作って旅を続けてきましたが、それでも物乞いの子供達を見る度に、それが正しいのかどうかと胸が揺らぎます。

ここインドはカースト制度の影響もあってか、そんな物乞いの数がかなり多く、どこに行っても目にしました。

デリーの地下鉄の入り口にズラッと並んだおばあさんの物乞い達。

駅の構内の売店で買物をしていると、小さな手に腕を掴まれ、振り返ると自分の腰よりも小さな男の子が、右手をつまんで口に入れるジェスチャー(ご飯を食べたいという意味)をしているなんてことは日常茶飯事でした。

電車の車内では、ほうき一本を持った男の子が勝手に僕らの周りの掃除を始め、掃除が終わるとジッと目を見つめてきます。

その時は、頼んではいないものの、掃除をしてくれたチップという意味でお金を渡しましたが、それが正しい行為だったのかも分かりません。

 

|  カースト制度

1950年に法律でカーストによる差別を禁止さたものの、いまもインドのヒンドゥー社会に深く根付いているというカースト制度。

正直言って、僕らのようにただの観光客に過ぎず、1ヶ月半の滞在期間ではほとんどカーストを感じさせるような出来事はありませんでした。

しいていうなら、上位のカーストの人達は聞いてもいないのに誇らしげに自分のカーストを伝えて来たり、初対面のインド人が必ずと言っていいほど職業を聞いてくる(職業によってどのカーストか判断できるから。)くらい。

出会ったインド人に何度かカースト制度のことを聞いてみたけど、みんな口を揃えて「今はもうカーストは無いよ。僕はカーストで人を判断しない。」というようなカーストを否定することを言っていましたが、それが建前なのか本音かは分かりません。

一度だけビックリしたのが、すごく親切な親子(彼等も上位カーストだと言ってた)と話している時に、物乞いの子供が寄って来て、それまでの笑顔からは想像もできないくらい険しい顔で「シッ!」と一喝し、物乞いの男の子を追い払っていて、それがお母さんだけでなくその子供も、自分と同じ歳かそれよりも下の物乞いの子に対して、ものすごく険しい顔をして追い払っていたのを見た時でした。

だけどそれはカーストどうこうではなく、物乞いが多く慣れているインドでは必然と誰でもそう言った態度を取るのかもしれません。

たまたま電車の中で出会った非番の国鉄の運転手をやっているというインド人に色々と聞いてみたことがありました。

彼いわく、今の国鉄の職員の中には、低いカースト出身の人達が大勢いるらしいです。

政府もカースト制度改善に積極的に取り組んでいて、不可触民(カーストの中にすら入れない最下層の人々。目にしただけで汚いといったヒンドゥー社会で一番差別されてきた人々)などの規定のカーストの人達にたいし、学校の奨学金制度や、公務員職に優先枠があったりと、対象外のカーストの人々が逆差別だと反対するほどらしいです。

今では不可触民出身の超大金持ちや、1997年には大統領まで誕生しています。

ようはカースト制度が無くされただけでなく、低いカーストの人達は優先的にその現状から脱する機会が用意されているということ。

それを知ってから、不可触民のような人々を見る度に、奨学金をもらえ、職にも優先的に就けるというのに、彼等は働くことを選ばず、自ら選んで路上で物乞いをやっているんじゃないかと疑問に思うようになりました。

だけどそれは、カースト文化の表面だけを知った僕の無責任な考えかもしれません。

上位カーストの女性と結婚した不可触民出身の男性が、周囲の大反対にあい、その後男性は線路上で死体で見つかり、花嫁のお父さんは自殺に追い込まれ、暴徒と化した人々で不可植民の村が焼き払われたなんて残酷なニュースがあったのが2013年。

政府の取り組みで、カーストに関係なく職に就けるようになったとはいえ、人々の心に染み付いた差別の意識を取り払うのは、まだまだ長い年月がかかる気がします。

 

 インドの旅を終えて。

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インドにはまだまだ行ってみたい場所も、知りたいことも山ほど残っています。

もう一度言ってみたいかと聞かれれば、答えはイエスですが、そのときはまた気合いと覚悟を決めないといけないので、今すぐには遠慮します(笑)

 

この1ヶ月半のインドの旅はまさしく「旅」をしているなぁと実感した日々でした。

酷暑の中、何日もシャワーを浴びずに夜行列車に揺られたり、いつ来るか分からない電車を不安になりながら待ち、宿を探して明け方の街を彷徨ったり、誰も乗ってこない夜行バスでこのままどこかに連れてかれちゃうんじゃないかと心配になったり、騙されないよう常に気を張っていたり、群がる客引きと物乞いを振り払い、バックパックを背負って歩き、インド人と何度も喧嘩した日々。

怒って泣いて、笑って怒って。

一筋縄じゃいかないインドの旅は、これまでのどの国よりも「旅」をしてると実感させてくれる濃い毎日でした。

 

そんなインドであらためて実感したことがもう一つ。

インド人は、嘘つきで面倒くさくて信用できないってイメージで来ましたが、こんなにも親切な人達がいる国だったなんてビックリするくらい、たくさんの親切を受けました。

インド人にたいして勝手にネガティブなイメージ持っているより、インド人は本当はすごく親切な人が多いんだってポジティブな事実を知れたことが、今回の一番の報酬だと思っています。

それはインドという国だけじゃなく、他の国や物事にたいしても同じで、知らず知らずに勝手なもののイメージが植えつけられていて、それが事実かどうかも疑わない。

それはすごく残念なことだし、もったいないことだな〜と。

人から聞いたことは、その人が感じた一つの意見に過ぎず、無限の情報を手にできると錯覚するインターネットだって、実は自分が選んだ情報しか入ってこない狭い世界です。

まさしく百聞は一見に如かず。

それまで抱いていたイメージと違う現実を知ったときが、旅に出て良かったと感じる瞬間で、それをあらためて強く感じたのがこのインドでした。

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